クリニックやサロンで脱毛施術を受ける場合、予約日1〜2日前に自分で毛を処理する必要があります。
自己処理を怠ると、施術時のシェービングに時間がかかって照射時間が足りなくなる可能性があります。各部位の自己処理のポイントをおさえ、施術前の準備を整えましょう。
脱毛施術前に自己処理が必要な理由
クリニックやエステサロン・脱毛サロンの施術では、毛の黒い色素(メラニン色素)に反応して熱を発するレーザーや光を肌に照射します。
そして、その熱が毛根や付近の発毛組織に伝わることで施術の効果を得る仕組みです。
施術前の毛の自己処理が行き届いていないと、レーザーや光が伸びたままの毛に反応して皮膚表面にも熱が伝わり、火傷をしたり、炎症を起こしたりするリスクが発生します。
また、クリニックやサロンでは、施術部位に合わせてそれぞれの予約時間を設定しています。
自己処理が難しい部位以外の剃毛が必要になると、シェービングに予定以上の時間がかかってしまいます。施術時間の延長ができない場合、シェービングに時間がかかると、予約時間内に施術範囲がすべて照射できない場合もあります。
予定の時間内に施術範囲を照射するため、患者さまによる事前の毛の処理が必要なのです。
自己処理は電気シェーバーを使用
レジーナクリニックでは、患者さまに肌へ負担がかかりにくい電気シェーバーを使って毛を処理いただくようにお願いしています。
なお、毛抜きやワックスは、脱毛施術前の自己処理には使用しないでください。毛根から毛を引き抜くと、レーザーや光が反応するメラニン色素がなくなるので、施術の効果が得られなくなります。
さらに毛周期の乱れを招いたり、出血や毛嚢炎(もうのうえん)などの肌トラブルを引き起こしたりする可能性もあります。また、薬剤で毛を溶かす除毛クリームは肌への刺激が強く、肌トラブルを引き起こす可能性があるので、施術前の毛の処理には使わないでください。
施術前に自己処理を行うタイミング
手の届く範囲の自己処理は1〜2日前には済ませておき、自己処理から施術までの期間を少し空けることが大切です。
電気シェーバーを使っても、自己処理は少なからず肌にダメージを与えます。
お手入れ直後のレーザーや光の照射は、デリケートな状態の肌を刺激することになるので、赤みやかゆみ、乾燥などを引き起こす原因になります。
自己処理から施術までの期間が3日以上空いてしまうと、毛が伸びて火傷をするリスクが高まるため、期間は空けすぎないようにしましょう。
手の届かない部位の無理な自己処理は禁物
IラインやOライン、背中、お尻、太ももの裏など手の届きにくい部位は、無理に自己処理をしてしまうと肌を傷つけてしまうおそれがあるため、慎重に剃毛しましょう。無理に自己処理して肌に傷をつけると、患部は照射できなくなります。
手が届きにくい部位は、剃り残しがあってもクリニックやサロンのスタッフがシェービングしてくれることがあります。対応やシェービング代の有無は、各クリニック・サロンによって対応が異なるため、あらかじめ確認しましょう。
レジーナクリニックでは手の届きにくい部位に剃り残しがあった場合、スタッフが無料でシェービングいたします。
脱毛施術前のお手入れのポイント
毛の流れに沿って剃る
毛を処理するときは、毛の流れに沿って電気シェーバーを動かしましょう。
肌に負担をかけないようになるべく肌と刃を平行にして、少しずつ毛を剃り進めてください。
毛の流れに逆らって処理したり、電気シェーバーを肌に強く押し当てて毛を剃ったりすると、肌が傷つき、皮膚の中に毛が埋もれる埋没毛(まいぼつもう)を引き起こす可能性があります。
施術前の肌トラブルを防ぐためにもお手入れは慎重に行ってください。
なお、VIOなどの凹凸が多い部位は、フェイス用シェーバーやVIO用のシェーバーを使用すると、小回りが利くので剃り残しが少なくなります。
自己処理の前後はしっかりと保湿する
自己処理を行う前後は保湿ローションやクリーム等を使ってしっかりと保湿しましょう。
肌の乾燥によって肌トラブルを起こしてしまうと、脱毛施術を受けられない場合もあるため、剃毛部分の保湿をしっかりして肌状態を整えておく必要があります。
自己処理後はクールダウンする
自己処理後には冷たいタオルやガーゼでくるんだ保冷剤などで肌を冷やしてください。
自己処理を行うと少なからず肌が刺激に敏感な状態になり、赤みなどの炎症を引き起こすおそれがあります。肌をクールダウンして、赤みやかゆみの予防につなげましょう。
部位別の自己処理の注意点
顔は上から下の順で剃る
産毛の多い顔は、スチームや蒸しタオルで肌を温めると、毛穴が広がり、産毛が処理しやすくなります。
顔の皮膚は薄く柔らかいため、角質を傷つけないように保湿クリームやシェービング剤などで肌を保護することも自己処理のポイントです。
ひたいから始まり、眉下、頬、鼻、口周り、フェイスライン、あごの順で剃っていきましょう。上から下に順にシェービングしていくと、同じ場所を何度も剃ることがないので、肌を傷つけにくく、剃り残しも少なくなります。
腕・脇・脚・お腹・胸は肌をピンと張る
自分の目でも確認しやすいお腹や胸は、保湿クリームやシェービング剤を塗り、電気シェーバーを動かす向きと反対向きに肌をピンと張るように抑え、力を入れずに毛の流れに沿って剃ります。
脇は腕を頭の位置まで上げ、脇の皮膚を伸ばしてシェーバーを動かし、剃り残しを減らしましょう。
また、骨格の凹凸があるひじやひざなど関節周りは、電気シェーバーの角度を細かく変えて剃毛して、肌を傷つけないようにしてください。
目視しにくい体の背面は可能な範囲で手入れする
うなじ、背中、腰、おしりなどの背面は、目視では確認できず、一人では手が届きにくい部位です。
けがをすると施術ができないので、慎重にお手入れしましょう。
腰や肩回り、おしりなど手が届くところは、合わせ鏡や三面鏡で剃毛箇所を確認しながら電気シェーバーを小刻みに動かして処理してください。
VIOはハサミでカットしてから処理する
VIOはハサミで毛を短くカットしてから、電気シェーバーで毛の流れに沿ってお手入れします。
Vラインは希望するデザインに合わせて毛を処理します。アンダーヘアをすべて処理するハイジニーナをご希望の方は、デリケートゾーン全体を照射するのでVラインすべての毛を剃っておく必要があります。
Iライン・Oラインは鏡越しに確認しながら少しずつ毛を剃ってください。
特にOラインは、お手入れ箇所をうまく確認できず、肌を傷つけるリスクも高いので、無理な自己処理は禁物です。
レジーナクリニックでは、手の届きにくい部位の剃り残しはスタッフが無料でシェービングいたします。
ただし、自己処理の剃り残しが多いと、シェービングに時間がかかってしまい、予定の施術範囲を時間内に照射できない可能性があるため、施術前は可能な限りの自己処理をしていただくようにお願いしています。